甲虫雑感録122版 


昼休みのチョッとした時間を利用た素人甲虫探し出す記です。いつもおなじ
フィールドだと、いづれネタ切れの不安もあるが、なぜか途切れることなく継続
している。次々と現れる新甲虫の不思議。大自然の深さと神秘、恵みに感謝。



五ケ森  12/04/18
勤務施設の西側にある標高253mの低山。
アカバコキノコムシダマシ  12/04/18
体長3.1ミリ。湿った地面側だけカワラタケが生えているような枝を拾うと付いていた。上翅の斑紋は変化があり、黒の入らない褐色だけの個体も存在する。
フタオビコキノコムシ  12/04/18
上とおなじ枝から。 体長3.2ミリ。地色と黄斑紋のコントラストが少なく、特に上翅会合部付近ではっきりしない個体が多い。(この個体は中後紋共つながっているが)
触角拡大  12/04/18
一見、球桿部と柄との境界が判りにくいが、7〜8節の色と微毛による錯覚のようだ。
ドウガネサルハムシ  12/04/15
体長4.1ミリ。庭の石の下で冬眠中の個体。シーズン中は不思議と食相のヤブガラシよりも蔦(ツタ)の葉上にてよく見かける。
ドウガネサルハムシ   11/06/18
体長3.7ミリ。色違い比較用の過去画像。
北上川河川敷  12/04/15
若葉はまだ芽吹いていないが 最高気温16度と急に暖かくなった。河原の流木とか直射日光を浴びて暖かくなった石を起こしてみた。
チビクビボソハネカクシの近似種?  12/04/15
体長約4ミリ。甲虫のなかで種数の多さで断トツの「ハネカクシ」。なかでも3〜5ミリの小型種が圧倒的に多いというが、どれも似ていて素人が簡単に手を出せる領域ではない。ただ、このような明るい色彩個体だと他種との違いが見分けやすい気がする。
ヨツボシホソアリモドキ(♂)  12/04/15
体長3.1ミリ。溜まった芦わら屑に刺さる流木を持ち上げると、結構の確率でこのアリモドキが走り回っている。撮影のため10頭ほど捕獲したが、体長はどれも3ミリ前後で保育社の甲虫図鑑3に載っている体長1.7〜2.1ミリは小さすぎる。
ヨツボシホソアリモドキ(♀)  12/04/15
「♂の後脛節は波曲する」との記述を参考に、独自に振り分けてみた。
オグラカバイロコメツキ?  12/04/15
体長8.0ミリ。河原の石起こしで得られた。 かつて登場したコメツキに似ていると思う。詳細は←画像からのリンクで拡大。
マレットゴルフ場 12/04/13
町の運営する近くの娯楽運動施設に来てみた。マレットゴルフとはゲートボールのステッキと玉を使う。雪の消えた芝生はモグラの通路なのかボコボコになっている。
オオトゲアリヅカムシの一種  12/04/13
体長3.1ミリ。日当たりのよい斜面の石を起こしてみると、一斉に散らばるヨツモンチビミズギワゴミムシに混じりなんか動きの鈍い甲虫を見つける。こんなに巨大なアリヅカムシって存在したっけ?というほど大きいので驚いた。
頭部拡大 
よくみると、何かのキャラに使えそうな?かわいい顔をしている。
上翅 
尻にいくほど極端に太まる体形。
ケヤキ自然林  12/04/10
南を向く斜面は雪もほとんど消え、簡単に入れるようになったが、ケヤキ樹皮剥しの限界かこれまで登場した種に終始する。
ベニモンアシナガヒメハナムシ 12/04/10
体長2.1ミリ。触角のよく見える画像をチョイスしたため大きくデフォルメしているが、上翅会合部を跨ぐ(またぐ)融合紋を有する。
ノコギリホソカタムシ 12/04/10
体長3.5ミリ。ホソカタムシ科が解体されムキヒゲホソカタムシ科とコブゴミムシダマシ科に分割されたという。
クロモンキスイ 12/04/10
体長2.5ミリ。鮮やかな個体。
かんじき  12/04/05
通行止のゲートの奥のケヤキに行ってみる。普段いけない場所だけに期待も膨らむが・・・結果は通常見られる種のみだった。
マルテントウダマシの一種  12/04/05
体長1.5ミリ。アカホシテントウのような滲む赤いフタスジがある。
不明ハネカクシ  12/03/23
体長3.1ミリ。「この形はハラビロハネカクシだったな」と図鑑参照するが、大きさがまるで異なる。上翅が袴状のハネカクシは他にも多種存在し、オオズカタホソハネカクシあたりがシルエット的には似るが、体長と触角が一致しない。
ハラビロハネカクシ  08/06/19
比較用に用意した過去画像。体長約7ミリ。
クロムネキカワヒラタムシ 12/03/16
体長3.6ミリ。雪が残るこの時期の採集法はケヤキ樹皮剥しに限定される。昨年、あれだけ大量にいた黒いヒメテントウがほとんど見られない。越冬中のクロムネキカワヒラタムシを1個体だけ見つける。
クチナガチビキカワムシ  12/03/16
体長3.9ミリ。ケヤキ樹皮剥し(結構根元に近い位置にて)で得られた越冬個体。老人養護施設や民家が点在する、標高のわりと低い(いわゆる山奥ではない)場所である。 口が異様に突出する独特の風貌を持ち、光沢が強くやや緑の金属色を放つ。
Salpingus morishimai Sasaji, 1987 クチナガチビキカワムシ 図鑑にはには載ってないが、タイプ標本は九大の佐々治寛之コレクションにあり、ネット上で画像を見ることが出来る。「♀は♂に比べて頭部がやや細長く、眼が小さい。」という。 北海道、本州、四国、九州、隠岐、対馬と広範囲に産するが極端に捕獲数が少なく、東北においては福島県以外に記録がないのでは?との情報をいただきました。
冬眠中 
雪に閉ざされる辛く長い厳冬期。
チャバネフユエダシャク  11/11/16
ケヤキの幹に張り付いていた。 タイミングよくNHKのBSプレミアム「韓国の里山」でフユシャクの極端に特化した生態を紹介していた。翅を捨て、真冬に活動することを選んだ種の存続の意義とは・・・考えさせられます。 フユシャクのフェロモン放出を画像化できるのには正直驚きました。「どうやって撮ったんだろう」でも、画面右上に小さく「イメージ」のテロップが張られているのを見つけた後は一気に興醒めです「な〜んだ」。 他には ツチハンミョウの初齢幼虫が近くの草花の頂点に上り、マルハナバチが近づいたときだけ、身体をのけ反らし、集団で「花」を演ずる生態も知らなかった驚き。 などNHKならではの質の高い番組でした。
ホコリタケケシキスイ  11/10/20
体長4.5ミリ。腐葉土篩いの土から得られたが、過去にホコリタケから出てきたケシキスイにソックリだ。食相キノコのシーズン以外は腐葉土中にいるのか、あるいは越冬準備か。
オオメチビツヤムネハネカクシ?  11/10/20
体長5.7ミリ。腐葉土中にも様々なハネカクシ類が見つかるが、これは08/04/03に表題種名で載せたハネカクシと同種のようだ。
ハネカクシ?  11/10/20
体長2.8ミリ。腐葉土篩いの土から得られた。
ハネカクシ?  11/10/20
体長2.0ミリ。腐葉土篩いの土から得られた。。
ヤノナミガタチビタマムシ  11/10/19
体長4.4ミリ。ケヤキ樹皮下からよく越冬個体が得られる。日本各地で時々大発生を起こし、ケヤキの葉を枯らし話題になることがある。主な被害は枯葉色による景観を損なうことで、数年で自然消滅するという。
スギヒラタケ  11/10/19
数年前、食した人が急性脳症で死亡するという事件が相次いで起こり「毒」のレッテルが貼られた有名キノコ。集虫力も弱いようで甲虫をあまり見かけない。
ツヤマルケシキスイ属  11/10/19
体長3.0ミリ。スギヒラタケから。上翅後半がやや黒いのは斑紋ではなく、後翅が透けて見えるだけのようだ。
クロモンキスイ  11/10/19
体長2.5ミリ。上翅の四隅に黄が残る黒紋の拡大した個体。


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