甲虫雑感録78版 


昼休みのチョッとした時間を利用た素人甲虫探し出す記です。いつもおなじ
フィールドだと、いづれネタ切れの不安もあるが、なぜか途切れることなく継続
している。次々と現れる新甲虫の不思議。大自然の深さと神秘、恵みに感謝。



ムネアカオオホソトビハムシ  09/04/30
体長約3ミリ。小川沿いのヤナギだったと思うが、叩くとたくさん落ちてきた。数が多いと付近の笹などからもでてくる。これだけ派手なトビハムシがこれまで捕れなかったことが不思議だ。近似種のクワノミハムシにも前胸の赤い個体が存在するという・・・これだったとしても区別できないだろうな。
ヤナギルリチョッキリ  09/04/30
体長2.5ミリ。カシルリチョッキリとの違いは上翅に生える体毛の色となびく角度だという。
ヒゲナガホソクチゾウムシ  09/04/30
体長2.5ミリ。けっして触角が長いわけではないが、他の同属はこれより貧弱なヒゲをしている。
桜  09/04/24
例年だとすでにシーズンに突入しているはずだが、晴れていても肌寒く、新緑時期の圧倒される甲虫群は、まだのようだ。
ヤナギイネゾウモドキ?  09/04/23
体長約3〜4ミリ。清流沿いのヤナギの若葉を叩くと無数に落ちてくる。吻が曲がらず直線的なこととヤナギで得られたことからこの種名にしたが、図鑑による体長は(4.0〜5.3o)とわずかながら異なる。イネゾウモドキ属の検索表にある(北日本にはあと数種いる)の但し書きも気になる。
シュルツマダニ  09/04/23
体長約3ミリ。叩き網をしているとよく落ちてくるが、ズボンなどにもよく付着している。ただ今回は袖の中から這い出してきたのには参った。北日本に多くライム病を媒介するという。
マダラノミゾウムシ  09/04/23
体長2.5ミリ。小楯板から伸びる白い毛束が黒い体に映える。このパターンのゾウムシ類のなんとお多いことか。ノミゾウムシに限らずサルゾウムシやジギゾウムシ、クモゾウムシ類でもたくさん見られる。
ファウストハマキチョッキリ  09/04/20
チョッキリ類の♂は胸下に刺突起があるが、この種はよく見ないと判らないほど微小。
アオチビケシキスイ  09/04/20
体長2.3ミリ。黒基調のなかにも青緑色の金属光沢を放つ美しいケシキスイ。
アカバコキノコムシダマシ  09/04/20
体長2.6ミリ。コキノコムシ科よりもキノコムシダマシ科に似ている種があった。ホソアカバコキノコムシダマシ(3.5〜4.5o)との違いは体長の差から。
タテジマカネコメツキ  09/04/14
体長6.3ミリ。頭胸部の鈍い真鍮光沢からカネコメツキの仲間であることがわかる。上翅の黄斑紋にはかなり個体変異があり、まったく消失しているものから会合部を除く全体が黄褐色(05/05/05記録)になるものまでみられ、この個体はわずかに肩部に赤みを確認できる。画像拡大
マルガタツヤヒラタゴミムシ?  09/04/13
体長約6ミリ。丸く大きい前胸の特徴から簡単に種名も判明すると思っていたが、あまりにも候補が多く絞り込めない。
葛丸ダム岐湖 09/04/11
施設の10キロほど南にある山王海ダムと地下トンネル(水路)で繋がっている。甲虫はふきのとうにムネアカチビケシキスイとハナムグリハネカクシ程度。
ヒメマキムシ  09/04/10
体長1.7ミリ。枯れた草を叩くと、たくさん落ちてきた。菌類を食することから室内でも大量発生することがあり、食品害虫として有名。
セミゾキノカワハネカクシ  09/04/10
体長5.5ミリ。前胸前半にも深い凹みが存在する。上翅は黒から赤褐色に変異し、ときには中央に黄斑紋をもつ個体も存在する。
アカバキノカワハネカクシ(比較) 
かつて(08/04/8)セミゾとアカバのどちらなのか判断できずキノカワハネカクシ属で止まっていた種だが、異なる↑キノカワハネカクシ属が得られたため、あらためて画像比較することで、アカバキノカワハネカクシと判明した。
コガシラハナカクシ属  09/04/09
体長7.5ミリ。コガシラ(小頭)といってもオオズコガシラハナカクシやカクコガシラハナカクシのように頭部が大きく四角に張り出すタイプ。頭胸部は光沢が強く大きくまばらな点刻を有する。上翅は密集した黄微毛からチョコレート色に見える。
カミナリハムシ属  09/04/06
この属の中で、5ミリを超える大型の体長を持つのはカミナリハムシとスジカミナリハムシである。 スジカミナリハムシといっても上翅の両脇に隆起線が走るのは北海道産の特徴で、本州産はスジがない。で、両者の違いは触角第2、3節比にあらわれ、前者だと1:2となるというが、こんな消去法で導き出された答えが正しいか疑問である。
クロズシリホソハネカクシ  09/04/06
3ミリを超える体長であることはスケール目盛(1ミリ)から容易に判る。しかし、死亡し乾燥個体となると尻が縮んで実測2ミリになってしまった。ハネカクシの体長って難しい?
オオホコリタケシバンムシ  09/04/06
体長2.4ミリ。特徴のある触角とはありがたい。キノコではなく笹を叩いて発掘した。
↑触角部分拡大  09/04/06
触角は9節から構成されるというが、細い部分が分解できない。
チビヒョウタンゾウムシ  09/04/04
体長約3ミリ。石越しで得られる。土の中に生息するという。
コモンツツキノコムシ  09/03/30
体長約3ミリ。ツツキノコムシ科は黒褐色系の体色が多く、種名まで到達するのは至難の業。そんな中、こういった不規則の波状斑が特徴とはありがたい。
ナガヒョウホンムシ(♂)  09/03/30
体長3.5ミリ。前胸にある対の隆起からナガヒョウホンムシの種名は浮かんだが、過去の画像(♀)とは体形も色もまるで違う。調べるとナガヒョウホンムシは雌雄異形で、雄は細長く、雌は丸みのある体形をしている。また体色も紫黒〜黄褐色といろいろ変化するようである。
ケチビコフキゾウムシ  09/03/28
緑の雑草が生え始めてきた川原に来てみたが、虫の気配がないので石起こしに切り替える(気温4℃では無理もないが)。体長約4ミリ。特徴でもある上翅に直立するまばらな白い刺毛が確認できる。
↑横顔拡大  09/03/28
新レンズで拡大してみた。被写界深度が極端に浅いので触角とか横顔といった部分に絞った使い方なら有用か?
ミジンムシ科?  09/03/20
雪が消え、幾分暖まってきた川原の石起こしで。・・・従来は 諦めていた1ミリクラスの甲虫でも新レンズの登場でなんとか画像にできるようになった。触角中間が狭まる面白い形をしている。ミジンムシ科ナカグロミジンムシかミジンムシモドキ科あたりかな。
↑触角部分拡大  09/03/20
図鑑によると「ミジンムシ科の触角や口器はしばしば著しく特化し」とある。顕微鏡で拡大してみるが球桿部と基部の2〜3節はなんとか判るが、微毛がじゃまで残る細部分が何節からなるのか判らない。
冬眠  08/12/xx
職員駐車場。最高気温が10度を越える暖かい日が2日続いたが、昨夜の雨が明け方雪に変わったようで積雪15センチほど。
●new拡大レンズ
新拡大レンズ購入  08/12/xx
種それぞれ独自の形を持つ触角は同定の重要な要素となるが、微細甲虫の触角となるとこれまでの光学系ではパワー不足で、更なる拡大レンズを必要としていた。オフシーズンを機に新拡大レンズOr12.5ミリを購入する。ツヤナガヒラタホソカタムシによる試写では前胸中央の平滑部や、触角先端2節だけの球桿部がよく判る。


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