甲虫雑感録98版 


昼休みのチョッとした時間を利用た素人甲虫探し出す記です。いつもおなじ
フィールドだと、いづれネタ切れの不安もあるが、なぜか途切れることなく継続
している。次々と現れる新甲虫の不思議。大自然の深さと神秘、恵みに感謝。



クリの花のビーティング 10/06/29
過去画像の使いまわしだが、花塊の下にビニール傘をさし込み上から叩くと大量の昆虫がバサバサ落ちる。スウィーピングではなくビーティングというのが凄い。
ダイミョウナガタマムシ 10/06/29
かすかに6点の白斑が見えるようでもあり、特に前半の白斑がはっきりしない。
ルリツヤハダコメツキ♀? 10/06/29
ルリ色の金属光沢の美しい微麗種。伐採木に集まる習性のある♀は見出される機会も多いが、♂は伐採木には来ないため捕獲数は極端に少ないという。触角形状による雌雄差鑑別は個体差もあり難しく、それよりも前胸の形で調べたほうが現実的だという(♂のほうが幾分細長い)。今回、栗の花中から得られた2個体の前胸の形に違いが見られたため、並べてみた。
ルリツヤハダコメツキ♂?
上の画像とは明らかに前胸の膨らみが異なるがこれが雌雄差か?。

雌雄はこれで合ってます。触角に性差があり雄は櫛状にちかくなります。西日本では土場がまず無いので、こちらでは雌雄同数くらい得られます(単に両方と共に少ない)。だそうです。情報ありがとうございます。
栗山 10/06/29
ヒラノクロテントウダマシを捕った場所。そのとき(10/06/24)栗の花の時期にはまだはやかったので、再度栗の花狙いで来て見た。ここは地面に接するほど低い位置に栗の花があふれる魅力的な採集地。
オオハナコメツキ 10/06/29
体長10.0ミリ。クリの花のビーティングで多いのがクチブトコメツキやヒメコメツキ。あまりに多いのでパスしているが、たまに珍しい種もまぎれているので一応チェックは欠かせない。そんななか、ん?とチェックに引っかかったコメツキ。普通種といわれるが初めて見る。

幼虫は砂質地の土中に棲息しますので、河原やその周辺で見かけることが多く、森が深くなると少ないです。だそうです。情報ありがとうございます。
フタコブルリハナカミキリ 10/06/29
クリの花のビーティングで落ちるとは意外だ。前胸をよくみるとフタコブというものの、実は4つの隆起でできているのが判る。ハナカミキリとしては超大型で、けっこう凶暴なので注意しないと血だらけになるかも。
クロツヤハダコメツキ 10/06/29
体長13.6ミリ。クリの花のビーティングで結構落ちる。道端の雑草にもたくさん見られるので時期的に発生のピークなのだろう。
クロツヤハダコメツキ? 10/06/29
体長16.0ミリ。上の画像とは明らかに異なる膨張する前胸の膨らみ。この個体だけでなく複数得られたので個体奇形ではないと思う。クロツヤハダコメツキの♀形態なのか、あるいは別種なのか?

本種(属)も問題山積みです。雌雄はこれで合ってます。前胸が丸ければ間違いなく 雌ですが、個体差があって雌でもあまり丸くない個体もあります。だそうです。情報ありがとうございます。
県境 10/06/26
秋田県境の国見温泉へ通じる道路の脇道で、少し標高の高いところに来ている。といっても1000mは超していないと思う。画面右下のゲートを出発点に30分ほど道なりにビーティングしながらこの地点まで到達した。奥に見えるのは秋田駒ケ岳(1637)で残雪塊もみえる。
シモフリコメツキの一種 10/06/26
体長計算中。現在、シモフリコメツキの仲間は20種以上に細分化され、交尾器を扱えない素人には手出しのできない領域となっている。特に湿地帯や高山帯は新たに記載された種も多く要注意といわれる。

シモフリコメツキの一種で良いと思います。大きい方はミチノクシモフリコメツキActenicerus nempta Kishii,1996かも...シモフリはまだまだ大変です。だそうです。情報ありがとうございます。
シモフリコメツキの一種  10/06/26
シモフリコメツキ類は体長が大きく、普段の光学系でははみ出してしまう。そこで分割撮影した画像を張り合わせるという手法はいかがなものだろうか?

シモフリコメツキの一種で良いと思います。小さい方は、とりあえずキアシシモフリコメツキActenicerus kiashianus (Miwa,1928)でしょうか。青森から記載されシノニムとされているホソシモフリActenicerus yamashitai Ohira,1968が復活するかも?だそうです。情報ありがとうございます。
ハバビロナガハナノミダマシ 10/06/26
体長約5ミリ。体は幅広く、♂♀とも体長は体幅の2倍程度。♂の前胸背板側縁部はくびれない。
ニホンナガハナノミダマシ♀  07/06/13
体長約6ミリ。3年前に一度載せた画像だが、比較用として再登場。体は細長く、♀でも体長の2.4倍以上。♂の前胸背板側縁部は中央でくびれる。複眼は小さく、前胸背板前縁より側方にはみ出すことはない。
クビナガムシ 10/06/26
秋田県境の国見温泉へ通じる道路の脇道で、少し標高の高いところに来ている。花などを叩くとこういった同一傾向に色彩された虫がバサバサ大量に落ちてくる。
ジョウカイの一種 10/06/26
このジョウカイの仲間もたくさん落ちる。ヒメカミキリを含め、みんな同じ模様に・・・擬態してなにに役立つのだろう?
この木なんの木? 10/06/26
右上に1房だけ花が見えているが画面からはみ出た上部分にはたくさん咲いている。下のクロサワツヤケシコメツはこの花を叩いて得られたぞ。
クロサワツヤケシコメツキ  10/06/26
本州、四国、九州に広く分布するがそれほど多くないという。♀は前胸だけが赤いというコメツキらしくない配色から目立つ存在だが、前胸の赤くない♂は「超獲難い」といわれる。地味すぎるのも理由のひとつか?

雄は少し早い時期に(カエデなどの)花で得られることが多いです。雌雄の個体数の差は感じないですが、真っ黒で小さいので見逃されていることも多いのではと思います。だそうです。情報ありがとうございます。
キアシルリツツハムシ 10/06/26
バラルリツツハムシより緑色に偏る金属光沢が黄色い脚とマッチして綺麗。
アオカメノコハムシ 10/06/26
普段見かける色と異なるだけで新鮮な感じがする。佐渡産のアオカメノコハムシは黄褐色しか存在しないというが、こういった感じかな?
裏山頂上からの眺め 10/06/25
頂上といっても30〜40m高くなった丘といったイメージ。南西方向に東根山が見える。
コマダラコキノコムシ 10/06/25
体長4ミリ。斑紋の変異が多く、マダラといってもほとんど斑紋の消えた個体もいる。
コメツキダマシの一種 10/06/25
体長5.2ミリ。前胸の中央に溝がある。

オニコメツキダマシHylochares harmandi Fleutiaux,1900です。小型個体かな?前胸に十字型のもう少しはっきりした溝がでることが多いです。だそうです。情報ありがとうございます。
側面像 10/06/25
裏山階段 10/06/25
ほとんど木を伐採したため、陽がよくあたり暑い。
セミスジコブヒゲカミキリ♀ 10/06/25
体長14.4ミリ。触角がとても長く♂は体長の3倍、♀でも2倍を超える。また、触角根元近くに♂で2対、♀で1対の膨らみを持つ。
裏山から 10/06/25
昨年舗装した雪捨て用道路。夏の光と影の強いコントラスト。
キボシテントウダマシ 10/06/25
裏山で今年はよく見る。紛らわしい名前でヨツボシテントウダマシという種があるが、北限なのかこの地域ではまったく見かけない。
ルリテントウダマシ 10/06/25
多い。バケツに集めて撮ってやろうかと思ったりもする。
ヒラノクロテントウダマシ 10/06/24
体長4.4ミリ。冬季、盛んにケヤキの樹皮はがしをした場所にきている。ケヤキの太い幹ではなく腕くらいの太さの枝に張り付いていた。同じ枝に3頭もいたのでなにかひきつける菌が発生していたのかもしれない。
アシナガマルケシキスイ? 10/06/23
体長2.7ミリ。独特の触角と小楯板の側縁が波曲するところまでは合っているが、点刻列が単純整然ではないようだ。
ツツキクイゾウムシ 10/06/23
体長3.5ミリ。甲虫雑感録79版(09/05/13)の個体とは種が異なるようだ。
峠 10/06/22
蒸し暑く、涼をもとめ無意識に峠に向かっていた。
シシウド? 10/06/22
高度を上げると背の高いこの花も道路わきに出現する季節となった。アブ類は多いがめぼしい甲虫はいないようだ。
アカモンチビオオキノコ 10/06/22
今日は峠から近くの山頂への分岐地点付近でのビーディングに終始した。といっても正味10分くらい。キノコではなく草木からのオオキノコは未採集種であることが多い。基部を含む赤紋が拡大する種は多いがそれには当たらない。やっと「赤紋は時に拡大して基縁をのぞく上翅前半を占めることもある」という記述を探し出し、この種にした。
ヒラタケ 10/06/22
帰り道、立ち枯れに白いキノコが縦に並ぶ壮観な光景を目にして車をとめた。近づくとキノコの傘にたくさんのハネカクシが見える。そう、梅雨の時期はキノコの大発生もありえる。
ハネカクシ 10/06/22
ヒラタケを壊さないように軽く振るうとたくさんのハネカクシが落ちてくる。瑠璃色とオレンジ色のハネカクシが多く、その色彩の対比がみごとだ。
ハラグロキノコハネカクシ 10/06/22
体長1センチほど。図鑑には山地のヒラタケに現われると・・・教科書通りだ。
送電線保線用路 10/06/18
今日はいつもの峠に通じるもうひとつの道、東北電力送電線鉄塔同士を結ぶ保線用路で叩き網。
サビマルクチゾウムシ♂ 10/06/18
体長4.8ミリ。♀の吻はさらに大きく膨れる(甲雑56版参照)。新鮮な個体はこのように赤い粉を纏う。
翌々日  10/06/20
赤い粉が取れかけてきた。
不明種 10/06/18
ムナキルリハムシにソックリだが肝心の前胸が真っ黒。キボシルリハムシとも違うようだ。
頭部、触角拡大 10/06/18
ケブカクロナガハムシ  10/06/18
食相に当たったのかルリウスバハムシなどとともにたくさん入る。


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